株式投資(2)~投資対象を判断する指標~
本記事では、株式投資でどの銘柄を購入するか判断するための指標を紹介します。
投資に関する指標
投資に関する指標としてメジャーなものを紹介します。
- EPS (Earning Per Share)
- 1株あたりの純利益の金額です。純利益の額÷発行済み株式数で求められます。
- 例えば、純利益が100億円、発行済み株式数が1億株の場合のEPSは100円となります。
- PER (Price Earning Ratio)
- 株価が1株あたりの純利益の何倍かを示す指標です。株価÷EPSで求められます。一般的にはPERの低い銘柄は割安とされますが、成長期待が低いことの裏返しともとらえられます。逆に成長期待の高い企業はPERは高くなる傾向になります。
- 例えば、株価が4000円、EPSが200円の場合、PERは20倍です。
- 化学メーカーはPERが低い会社が多いなど業界ごとに高低があります。
- BPS (Book-value Per Share)
- 1株あたりの純資産(会社が解散した時に投資家に戻るお金)の額です。純資産の額÷発行済み株式数で求められます。
- 例えば、純資産が100億円、発行済み株式数が10億株の場合、BPSは10円となります。
- PBR (Price Book-value Ratio)
- 株価が1株あたりの純資産の何倍かを示す指標です。株価÷BPSで求められます。一般的にはPBRの低い銘柄は割安とされます。1倍を下回ると、特に売られすぎとみなされます。株価<BPSとなり、会社が解散すると株価以上の金銭が得られるためです。
- 例えば、株価が10000円、BPSが5000円の場合、PBRは2倍です。
- 金融業などは全体的にBPSが低く、1倍を下回っているものが多いです。
- ROE (Return On Equity)
- 自己資本に対してどれだけ利益をあげているかを示す指標です。(純利益÷自己資本)×100で求められます。ROEが高いほど、効率的に利益をあげられているので収益性が高いです。特にROEが10%を超えると、効率よく稼げています。
- 例えば、純利益10億円、自己資本100億円の場合、ROEは10%です。
- ROA (Return On Asset)
- 純利益を総資産で割ったものです。(純利益÷総資産)×100で求められます。ROEと同じく、数値が高いほど効率よく利益をあげられていることを示します。
- 例えば、純利益10億円、総資産200億円の場合、ROAは5%です。
- 配当性向
- 純利益に対する配当金の割合です。(配当金総額÷純利益)×100で求められます。または(1株あたり配当金(DPS)÷EPS)×100でも同様の結果になります。配当性向が低いほど将来配当金が増える余地があるとみなされます。
- 純利益が100億円、配当金総額が50億円の場合、配当性向は50%となります。
- 配当利回り
- 株価に対する配当金の割合です。(1株あたり配当金(DPS)/株価)×100で求められます。預金でいう金利に相当します。3%を超える会社は配当が多めだと考えられます。
- 株価が5000円、DPSが250円の場合、配当利回りは5%となります。